「妬み」の副作用 vol.30

  • 2016.12.10 Saturday
  • 00:20

JUGEMテーマ:エッセイ

 

「女」と「石」が組み合わさって、「妬む」(ねたむ)となる。

 

きっと女性が石のように、

頑なに何かを怨む様を表しているんだろうなと思ったけれど、

調べてみたら少し違っていた。

 

「妬む」という字で使う「石」は、「貯」に通じているらしい。

「積もり蓄えられる」という意味だ。

つまるところ、「妻の夫に対する積もった感情(ねたみ)」を意味して、

「妬」という漢字になったそうだ。

 

しかし考えてみたら、

「女偏」を使った漢字には、あまり宜しくない意味がなんと多いことか。

 

「嫉妬」、「嫌う」、「妖怪」、「媚びる」、「奴隷」、「奴婢」・・・。

 

極めつきは、「女々しい」である。

平安時代以降、「女(め)」は女性の蔑称でとして用いられるようになったらしい。

 

「女々しい」の意味は、「柔弱である」、「いくじがない」、「未練がましい」で、

主に男性について言う。

 

だが、しかし、確かに女は面倒くさい。

女性が単数から複数になった途端に、色々な問題が生じる。

やれ、あの人のやり方が気に入らない。やれ、あの子の選ぶ服はセンスがない。

やれ、あの子のすべてがムカつく!といった具合に。

女性が集まると大なり小なり、何かしら人間関係がこじれるのだ。

 

そういう私も女性なので、それなりに修羅場をくぐり抜けてきた。

前の職場では女性上司から長きに渡り、ドラマ以上のパワハラ被害に遭っていた。

 

「カオルさんの方がドロドロですよね。あのドラマなんかまだまだぬるい!」

 

後輩からそう言われるくらい、次から次へと屈辱的な出来事が降りかかった。

そんなこんなで女性は本当に面倒くさいのだ。

 

私の場合は置いといて、

その根底にあるのは、ほとんどが「妬み」ではないだろうか。

本人たちがたとえ気づいていなくても、どんなに小さな出来事だったとしても、

根底に「妬む」気持ちがあるから、根が深くなると思うのだ。

 

たとえば、だれかの仕事のやり方が気に入らないのは、

そのやり方が意外と合理的だからかもしれない。

だからそのことを他のだれかに気づかれまいと、

懸命にあらを探していると考えられる。

 

実際、後輩同士がどっちのやり方で仕事を進めるかで揉めた時、

周りを巻き込みながら相手を攻撃していた子の方が、断然、非合理的だった。

 

また、同僚の服のセンスをバカにしていた後輩は、

その同僚と同じブランドの服をこっそり買っていたと、

他の後輩から聞いたことがある。

 

このように「妬み」の感情は厄介なのである。

その感情が特に大きく揺さぶられるのは、

同僚が自分より先に結婚するとき、

同僚が自分より先に昇格したときではないだろうか。

 

一旦妬み始めると、

その感情は更に深く、更に強く、本人の心を縛りつけて、

周りにまで悪感情をまき散らすようになる。

そうなると、他の人たちが職務を全うしづらくなってしまうのだ。

 

だから私は、感情制御不能となった後輩に教えてあげるのだった。

「妬む」ことがどんなに恐ろしいことなのかを。

 

 

私たちの意識には、普段意識することのできる「顕在意識」と、

活動はしているけれど自覚されない「潜在意識」とがある。

 

意識全体の割合は、「顕在意識」が10%、残りの90%が「潜在意識」となり、

人間の意識の大半を潜在意識が占めている。

 

そんな潜在意識の影響力は非常に大きく、

どんな願いも叶えられるというくらい、無限の可能性を秘めているのだ。

 

だから将来自分がどうなりたいのかを明確にして、

それをうまく潜在意識に伝えることが大切だ。

 

しかしここで気を付けなければならないのは、

潜在意識は主語を認識しないということ。

つまりだれに対する感情も、「願い」として届いてしまうのだ。

 

たとえば、同僚が自分より先に結婚して悔しいという気持ちが芽生えると、

潜在意識には、「結婚」=「悔しい」というメッセージが届いてしまう。

「悔しい」は否定の感情なので、

結婚を否定している状態が願いとなってしまうのだ。

 

結果的に、潜在意識は一生懸命、結婚を遠ざけて下さるのである。

 

同僚の昇格を妬んだ場合もまったく同じ原理だ。

「昇進」=「悔しい」という望み。

だから潜在意識は何としてでも、昇進しないように導いて下さるのである。

 

これが「妬み」の怖さなのだ。何と恐ろしいことか。

この原理を知ってしまったら、

もうだれかを妬むなんていうことは、二度とできなくなるだろう。

 

私がこれを教えてあげると、後輩たちの顔はみるみる凍りつくのだった。

当然だ。自分自身で自分の不幸を願っていたことになるのだから。

 

 

さあ、これからでも遅くはない。

今まで潜在意識に送ってしまったかもしれない間違った願いは、

すべて本当の願いに置き換えよう。

 

他人の幸せを願いつつ、

自分の本当の願いを肯定文にして、潜在意識に送ればいいだけだ。

そうすればみんながみんなハッピーになれるのだ。

 

「女」と「子」が組み合わさって、「好き」という字になる。

 

プラス思考で引き寄せよう。自分で幸せを引き寄せよう。

「好き」の時間が多ければ多いほど、人生は何倍も豊かになるのだから。

 

 

 

・・・つづく・・・

 

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