生まれ変わるネコたち vol.160

  • 2017.08.27 Sunday
  • 00:00

JUGEMテーマ:エッセイ

 

つい先日まで、私の子供はネコ3匹だった。

去年の1月20日にクリボーという長男ネコを看取ってから、

私の子供は4匹から3匹になった。

 

ところが二週間前のお盆と共に、

我が家の庭に新しいネコがやって来たのだ。

花と名付けたそのネコは、

そのまま私の子供になった。

 

花はもともと庭に遊びに来ていた野良猫兄弟の1匹だったけれど、

警戒心がとても強いのか、

私はそれまで花の姿を2度ほど、かすかに見ただけだった。

 

花はお盆と同時にふらりと庭にやって来ると、

そのまま庭から離れようとしなかった。

そしてどういうわけだかそのタイミングで、

花は繁殖可能な時期に突入してしまったのである。

花自身にはその兆候は見られなかったものの、

たまたまそこに居合わせた花の父猫が、

目ざとくそれに反応して、

突如花の背中に覆いかぶさると、

首根っこをギュっ噛んで交尾をしようとしたのである。

兄弟猫と無邪気に遊んでいた花は、

父猫のそれもまた遊びと捉え、

一生懸命にじゃれようとするのだった。

けれど私は父猫の行動にひどく驚き、

 

「このエロじじー、やめろー!」

 

と叫びながら父猫をはねのけたのだった。

けれど何度引き離しても父猫は花に覆いかぶさるのだった。

 

「なんてこった! 父猫のくせに・・・」

 

半ばパニックの私は一人ブツブツ文句を言いながら、

花を父猫から隔離すると、

翌日慌てて花を病院へ連れて行ったのだった。

緊急の避妊手術を施してもらうためである。

 

幸い手術は無事成功したけれど、

突然の入院手術で花にはずいぶん怖い思いをさせてしまったと思う。

けれど世の中にこれ以上不幸なネコを増やしたくはなかったし、

それに何より花の体が気掛かりだったのだ。

兄弟猫と比べて極端に体が小さく痩せ細っている花は、

体を動かすと四肢が痙攣してしまうのだった。

そんな花が出産を無事に乗り越え、

野良で子育てできるとは到底考えにくかった。

いや、たとえ出産しなくとも、

屋外で花がひとり生き伸びるには余りにも危険が多い。

だから退院後、花はそのまま家の子になったのだ。

 

花との出会いはそんなふうに、

私に迷う隙さえ与えない程、

家族になることが当然のようだった。

そしてあれから二週間、

花との生活はとても幸せであると同時に、

とても不思議な毎日なのである。

 

花の鳴き声、鳴き方、仕草、癖、

好きな食べ物、性格、何もかもが、

ちょうど10年前の9月14日、

15歳5ヵ月で永眠したチビチビというネコと同じなのだ。

初めのうちは偶然だろうと思っていたものの、

偶然が10回、20回、30回と重なれば、

それがただの偶然ではないことを私にも理解できた。

そうして私は試すように花に向かって、

 

「チビチビ」

 

と呼んでみたのだった。

するとどうだろう、

花は目をまん丸くしてお返事をすると、

この上ない喜び方をしたのだった。

 

「やっぱりチビチビなんだ!」

 

私の心はすっかり舞い上がり、

10年ぶりの再会に涙してしまったのである。

そう、花はチビチビの生まれ変わりなのだ。

約束通りちゃんと私の元に舞い戻って来てくれたチビチビは、

あの日死ぬほど泣いた私との指切りげんまんを、

ちゃんと覚えていてくれたのだ。

私は思いもかけない出来事にすっかり言葉を失い、

けれど心だけはポッカポカに温まっていた。

 

以前このブログにも書いた通り、

私の家にはすでにミーチョロという生まれ変わりのネコがいる。

ちょうど今から10年前の私の誕生日の早朝に、

どこからともなく庭にやって来たミーチョロは、

その2年前に亡くなった桃というネコの生まれ変わりなのである。

桃はチビチビのお姉ちゃんにあたり、ふたりは大の仲良しだった。

ミーチョロ(桃)が私の元へ来て間もなくチビチビが天に召されたので、

桃とチビチビもまた10年ぶりの再会ということになる。

 

動物も人間と同じように輪廻転生するのだと、

ある有名な霊能者がテレビ番組で言っていた。

大好きな大好きな飼い主に会いたくて、

何度でも生まれ変わって来るのだそうだ。

そしてそれが事実だということを、

私は二度も経験しているのである。

 

だからこそより多くの人に伝えたいのだ。

もしも大切なイヌやネコを亡くして悲しみの淵にいたとしても、

もう二度と生きものは飼わないなんて言わないでほしいと。

もしかしたら目の前の捨てイヌや捨てネコ、

あるいは保健所で怯えながら死を待つイヌやネコが、

大切な大切な家族の生まれ変わりかもしれないのだから。

 

どんな形を取ってでも動物たちは会いに来てくれる。

どうかそのことを心の片隅に留めておいてほしいと思うのだ。

こちらが愛した以上に愛を返してくれる生きものたちを、

再びその手で抱きしめられるように。

 

今、花(チビチビ)は私の元で元気に暮らしている。

私の愛を絶対的に信じている。

そんな花や他の子たちが、

永遠に幸せであることを願うばかりだ。

 

 

愛しい愛しい子供たちよ、

いつまでも私の愛の中で生き続けておくれ。

 

 

 

・・・つづく・・・

 

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