てんとう虫、宇宙を飛ぶ? vol.148

  • 2017.06.03 Saturday
  • 22:05

JUGEMテーマ:エッセイ

 

 

私たちが普段何気なく目にしているてんとう虫が

実はすごい生きものだということが判明した。

 

てんとう虫は2種類の羽を持っていて、

星が描かれた外側の硬い「さや羽」の内側に、

飛行用の「後ろ羽」を収納している。

後ろ羽は体よりも大きくて、

飛ぶ時にはそれをシュパッ!と一瞬で広げ、

着陸する時にもやっぱり魔法のように、

シュパッ!と瞬時に折りたたんで収納する。

 

この収納メカニズムが今までまったく謎だったのだ。

それを東大などの研究チームが世界で初めて解明し、

5月16日に米国科学アカデミーで発表したというわけなのだ。

今後この収納システムは、人工衛星のアンテナや、

折り畳み傘などの展開方法として応用できるそうだ。

 

てんとう虫は羽を収納する時、

さや羽の内側の湾曲している部分や角を利用しながら、

後ろ羽を背中でこすり上げて徐々に中へ引き込んでいるそうだ。

 

研究の結果、羽の折り畳み方には、

「テープスプリング構造」という、

科学的な理論が備わっていたことが分かったのだ。

てんとう虫はこれを利用して、

飛行時の羽ばたきに耐えられる強度と、

素早くコンパクトに羽を折り畳む機能を両立していたというわけだ。

 

すごいの一言だ。

人間が百年以上もかけてコツコツ解明してきた近代科学が、

こんなに身近なところで既に実践されていたなんて。

てんとう虫にしてみれば4億年前からそうやって生きているのに、

何を今さら?という心境かもしれないが、

人間の脳みそにはまだまだ謎が多すぎる世の中なのだ。

 

「人間ごときが地球のすべてを分かったような顔をするんじゃない」と、

まるで戒められているような気がした今回の羽の解明。

昆虫から見ればまだまだひよっこの人間たちは、

もっと謙虚に、もっと感謝して、

他の生きものたちから学ぶべきなのかもしれない。

だって人間はついこの間、地球に誕生したばかりなんだもの。

 

ちなみに5月初旬に私の家では、

100匹を超えるてんとう虫が生まれた。

太陽光パネル設置のために、近所の森が次々と伐採され、

住処を追われたてんとう虫が、泣く泣く避難してきたのだろう。

私の家はそういう場所らしい。

ネコも、樹木も、お花も、昆虫も、なんでもかんでもやって来る。

そして我が家に棲みついたてんとう虫たちが、

感動的な羽化のシーンを何度も見せてくれたのだ。

 

生まれたてのてんとう虫は、まるで宝石のように光り輝き、

命の神秘に私は何度も何度も絶句したのだった。

一つ一つの命の重さは、人間だろうと昆虫だろうと、

どれもみんな同じで、

生きる自由も、生きる権利も、

みんな同じだと改めて気づいたのだ。

 

近い将来、てんとう虫の羽を真似した人工衛星が

宇宙から様々な情報を地球に届けてくれるかもしれない。

そう思いながら改めててんとう虫を手に乗せてみると、

いつにも増して7つ星は光り輝き、

思わず目を細めてしまうほど、小さな体が眩しくて愛しかった。

 

 

さなぎから出た直後のナナホシテントウムシ。

背中にはまだ星がない。

 

時間が経つと背中に8個の星が浮き上がり、

後ろ羽を伸ばす。

 

時間をかけてゆっくりと後ろ羽を折り畳む。

星もだいぶくっきりしてきた。

 

あともう少しで後ろ羽の収納完了。

 

後ろ羽を完全にさや羽にしまい、

後頭部にあった2つの星が一つに合体して星は7つに。

ナナホシテントウムシは見事成虫へ! めでたしめでたし。

 

 

 

・・・つづく・・・

 

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