100万回生きたねこ vol.151

  • 2017.06.23 Friday
  • 19:30

JUGEMテーマ:エッセイ

 

6月22日の夜、

小林麻央さんが34歳の若さでこの世を去った。

2年8カ月間、麻央さんが家族と共に闘い続けた病は、

やっと麻央さんを解放してくれたのだ。

 

どれほど苦しかっただろう。

どれほど痛かっただろう。

その辛さは壮絶だったであろうと、

ある医者がテレビでそうコメントしていた。

それでも麻央さんは懸命に生きようとしていたのだ。

幼い二人の子供のために。最愛の夫のために。

 

今頃きっと多くの人が麻央さんの死を悼み、

「生きる」ことの意味を考えているだろう。

さっきまでここにいた人がもういないということ。

さっきまで温かかった手の平が冷たくなるということ。

「生」がずっとは続かないという現実を、

日本中の人々が目の当たりにした一日だった。

 

後に残された市川海老蔵さんの悲しみを思うと、

とてもいたたまれない。

海老蔵さんにとって麻央さんは、

生れて初めて愛した女性だと思うから。

心の底から愛するということを、

初めて経験させてくれた女性だと思うから。

 

麻央さんと結婚してからの海老蔵さんに、

私はいつも「100万回生きたねこ」(佐野洋子作)

の主人公を重ねていた。

 

〜100万回も生まれ変わって、100万回も死んでいるのに、

飼い主との別れが全然悲しくなかったねこ。

100万人いた飼い主のことが大嫌いで、自分が大好きだったねこ。

ところがある日、一匹の白い雌猫に出会うと、

ねこはずっと一緒にいたいと思うようになり、

やっとのことで白猫がその思いを受け入れてくれると、

2匹は一緒に生きるようになったのだ。

そのうちに子供もたくさん産まれて、とても幸せだった2匹のねこ。

けれどやがて年老いた白猫が、ねこの隣りで静かに動かなくなると、

ねこは生まれて初めて悲しんだのだった。

朝も昼も夕方も夜もずっとずっと泣き続けていたねこ。

100万回も泣き続けたある日のお昼にねこは遂に泣き止み、

とうとう白猫の隣りでねこも動かなくなってしまったのだ。

そしてねこはもう二度と生まれ変わることはなかった。〜

 

というお話。

私はこの絵本が大好きで、ずっと大切に持っている。

人はなんのために生きるのかを、

この絵本はそっと教えてくれている。

愛を知らなければ悲しみを知らないですむけれど、

愛を知らなければ心はずっとずっと、

満たされることがないということを。

 

海老蔵さんの悲しみは、

誰にも推し量ることができないけれど、

こんなに誰かを愛し愛された人生は、

やっぱりこの上なく幸せだったのだと思う。

家族で過ごした日々と麻央さんの姿は、

子供たちの心の中に永遠に生き続けるだろう。

 

 

旅立つ直前まで力強く生きてくれた麻央さん、

本当にお疲れ様でした。

あなたの生きる姿勢は多くの人に、

勇気と希望を与えてくれたのですよ。

あなたのことがみんな大好きです。

あなたのことをみんな忘れません。

だからどうぞ安らかにお眠りくださいね。

今までありがとう。

 

麻央さんのご冥福を心よりお祈りします。

 

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