海にロケット vol.165

  • 2017.09.30 Saturday
  • 23:43

JUGEMテーマ:エッセイ

 

地球はことのほか小さい。

日本国内であれば東京から沖縄まで飛行機で2時間40分ほど、

東京から北海道までは1時間半ほどで行くことができる。

以前出張で沖縄や福岡へ行く度に、

日本はなんて小さいのだろうと思っていた。

 

もちろん飛行機の出現によって、

地球はどんどん小さくなったのだけれど、

それでもこどもの頃に感じていた「地球」のスケールとは、

どこか違ってしまったように感じるのだ。

 

それは私が大人になったからなのだろうか。

公園のジャングルジムや教室の机のように、

私が大きくなったから、

地球を小さく感じてしまうのだろうか・・・。

 

けれど海の中に思いを馳せた時だけは、

その感覚が薄れるのだ。

普段目にする直線的な水面の下には、

陸地よりも遥かに広い世界が存在しているから。

 

陸地とはまったくかけ離れた風景の中には、

1,000万種類以上の生物がいるとされ、

その数は陸上に暮らす生物の10倍にもなるのだ。

地球上に存在するすべての生物を重さで表したなら、

その90%が海の生物と言われているほどだ。

 

地表の70%を占める水面の下では、

想像を絶する様々な命のドラマが繰り広げられ、

陸地よりも遥かに多くの神秘が現存しているのだ。

 

そんな海が私は大好きだ。

空気の代わりに水が支配する世界の中で、

命が命のままに、漂い続けることができた場所が。

 

だから海にロケットが投げ捨てられる度に、

私は強い憤りを感じてしまうのだ。

1,000万種の生き物の故郷を、

すべての命が始まった海を、

何故汚されなくてはならないのかと。

 

こんなにたくさんの命を育める地球は、

宇宙にたった一つしかなくて、

こんなにキレイな星は、

銀河のどこを探したって見つからないのに。

 

だからもう海にロケットはいらない。

有害物質ももう要らない。

人間が棲まない場所だからって、

何をしてもいいことにはならない。

ロケットに怯える生きものたちには、

何の罪もないのだから。

 

宇宙のような広がりを見せてくれる海には、

人間が知らない秘密がごまんとあって、

そんな不思議な海だからこそ、

地球を少しだけ大きくしてくれるのだ。

 

だからもう海にロケットはいらない。

この地球に戦争はいらない。

もう二度と戦争はいらない。

海にロケットは似合わない。

 

 

 

・・・つづく・・・

 

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