さらば、2017 vol.178

  • 2018.01.03 Wednesday
  • 00:41

JUGEMテーマ:エッセイ

 

新年あけましておめでとうございます。

今年も何卒宜しくお願い申し上げます。

 

というわけで、

無事に2018年がやって来た。

そのとたんに2017という数字が、

急に古びて感じてしまうのだから、

人間の感覚なんてとても曖昧だ。

 

その曖昧な感覚を奮い立たせて、

2017年を振り返った時に、

私の頭に真っ先に浮かぶのは、

ネコが3匹増えたということだ。

 

昨年のお盆に3匹のネコが、

我が家の庭にやって来たのだ。

女の子が1匹、男の子が2匹の3兄弟は、

こともあろうに、来て早々思春期を迎え、

そんな彼らの避妊去勢に、

私はアタフタ、バタバタと奔走し、

気づけば季節は秋になっていた。

 

もともと我が家には3匹のネコがいたのだけれど、

それが一気に倍増したのだから、

私はまるでネコ様のお世話係りと化したようだった。

 

しかし兄弟には元々お世話をしてくれていた

ネコ好きおばさんがいらしたようで、

一ヶ月ほど経った頃、

男の子1匹がそちらへお戻りになったのである。

 

それならネコは5匹じゃない?

と思われるかもしれないが、

実はこれで終わりではなかったのだ。

本格的な冬を前にした11月半ばのある朝に、

今度は生後二カ月くらいの子ネコが1匹、

庭にひょっこり現れたのである。

 

母ネコとはぐれたのか、

それとも意図的に誰かが置いていったのか、

今となっては知る由もなけれど、

とにかく子ネコは不安そうにピヨピヨ泣いて、

8月に来た2匹のネコに

ぴったりくっついて離れなくなってしまったのだ。

 

 

そして現在、私は6匹のネコのために、

朝から晩まで走り回っている。

特に遊び盛りのネコ3匹は、

容赦なく家中引っ掻き回して、

私を目一杯こき使うのである。

 

これが2017年に於ける私の一大トピックスだ。

 

そしてそれに次ぐ出来事はと言えば、

16年間お付き合いのあった近所の方と、

やっと決別できたということだろうか。

 

私よりも15歳年長のその女性は、

近所の誰にでも愛想が良く、

恐らく敵など存在するはずもないくらい、

いつでもどこでもどんな時でも、

満面の笑みを浮かべる人だった。

 

その方と深入りさえしなければ私もきっと、

「なんて親切な人なのだろう」としか

思わずに済んでいただろう。

けれどその方はなぜか私に対して、

16年間も興味を持ち続けたのである。

 

お子さんができなかったその方は、

事あるごとに、

 

「私、カオルさんのことをどうしても他人とは思えないの。」

「カオルさんのことがいつでも心配で気になって仕方がないの。」

 

そう言って、茶菓子を片手に頻繁に私の家を訪ねるのだった。

私の仕事が休みであれば一日に複数回、

仕事の日であれば、帰宅した途端に家の呼び鈴が鳴るのだ。

 

私は自分の生活のペースが崩される度に、

強烈なストレスを感じていたのだけれど、

この方は私のことを心配して来てくれているんだ、

そう自分に何度も言い聞かせて、

気づけば16年も我慢してしまったのだった。

 

ところが昨年の8月に、

私の元に新しいネコたちがやって来ると、

その方はそれまで以上に家を尋ねるようになり、

自分の愚痴を何時間も話し続けるようになったのである。

ただでさえネコのことで手いっぱいの私にはお構いなしに、

自分の話ばかりを延々と話して聞かせるのだ。

 

その時私はやっと自分の感情に気づいたのである。

私はこの人が苦手なのだと。

そして実は彼女は私のことが心配なのではなく、

自分が誰かに心配されたいだけなのだということ、

今まで必要以上に親切にしてくれたのは、

私にNOと言わせないためであり、

そうやって私をコントロールすることで、

自分の寂しさを埋めていたのだということにも、

私は気づいてしまったのである。

 

私は自分がイヤだと思うことを、

16年も我慢したことを心から悔いてしまった。

 

それから数日後の午後9時頃、

いつものようにお茶菓子を持ち

唐突にやって来た彼女に対し、

私は遂にはっきりと言ったのである。

 

「もう食べ物は頂かなくても大丈夫ですよ。

今まで頂いたものが食べきれずに残っていますから。」

 

つまりそれは彼女にとって、

私の家に来る大義名分がなくなるということだ。

案の定彼女は怒り狂った。

いつも浮かべている満面の笑みとは程遠い鬼の形相で、

私にまくしたてたのだ。

 

「あらー! どうしてそんなこと言うの?

ずいぶんじゃない! ねえ、どうして? どうしてなの?」

 

初めて自分にたてついた私に、

顔を真っ赤にして声を荒げていた。

けれど何を言われてもこれでお終い。

私はもう二度と自分のことを裏切るつもりはないし、

そもそも他人の寂しさは他人には救えないのである。

 

 

そして私はその日以来、

やっと安心してトイレにも、

お風呂にも入れるようになったし、

雨の日の朝寝坊も心置きなくできるようになった。

なぜならもう二度と、

彼女のペースで日に何度も呼び鈴が鳴ることがないからだ。

 

 

2017年を振り返った時に、

私の頭に浮かぶ二つのトピックス。

それを言葉にすると、

「出会い」と「決別」なのである。

 

ネコたちとの「出会い」はたくさんの幸せを、

嫌なこととの「決別」もまた、

私に解放と言う名の幸せを与えてくれたのだった。

 

 

さぁて、2018年はどんな年になることやら。

一番心掛けたいこととして、

まずは自分らしくいることが、

何より大切だと思う今日この頃。

 

皆さんにとっての2018年もまた、

益々実り多きことを願う新春の夜。

まーるいお月様がこの上なく大きい。

 

 

 

・・・つづく・・・

 

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