逆因果 vol.191

  • 2018.04.02 Monday
  • 01:00

JUGEMテーマ:エッセイ

 

「時間とは、

過去から未来に向かって一定方向に流れるもの。」

これが「時間」に対する世界共通の認識だろう。

 

けれど時空間理論には、

「現在・過去・未来が同じ時空に同時に存在する」

というブロック宇宙論というものがある。

これは一見SFチックではあるけれど、

「時間」を量子力学で捉えた場合、

それはあり得る話なのだ。

 

物質世界では時間は過去から未来へと流れ、

形あるものは必ず経年劣化するけれど、

量子というこの世の最小単位の状態では、

未来が過去に影響を与えたり、

天文学的な距離さえ飛び超えて、

二つの離れ離れの量子が

同じ振る舞いをすることが分かっている。

これを「量子もつれ」と言い、

この状態にある二つの量子は、

時空を飛び越えて瞬時に情報を伝達し合うのだ。

 

また、量子は想念とも深く関わっていて、

ある実験で多くの人が集まり、

世界平和を願って一斉に祈り始めると、

会場を包み込むように無数の量子が観測されたのである。

 

もしも人の想念が量子そのもの、または、

量子に多大な影響を与えられるものとするならば、

想念によって現在・過去・未来を自在に行き来したり、

どんなに遠く離れた場所にも瞬時に移動できるということなのだ。

 

それは過去に起こった出来事を変えることはできなくとも、

そこに付随する感情を修正することができるということだ。

たとえば過去に深く傷ついた出来事があるのなら、

その傷を現在の自分が完全に癒すことで、

過去の自分も同時に癒されるということである。

そして未来の自分が現在の自分に

情報を伝達することだってあり得るのだ。

 

それを「逆因果」と呼ぶ。

「原因は過去ではなく未来にある」として、

「今」はその結果なのだという考え方のこと。


たとえば未来の自分が歌手ならば、

子供の頃からなぜか歌うことが大好きで、

歌が上達するためのあらゆる努力をしてきただろうし、

もし未来の自分がイタリア人と結婚し、

イタリアに住んでいるならば、

現在の自分はどういうわけだかイタリア語を習い、

イタリアのことを猛勉強するだろう。

これが逆因果だ。

 

理由はよく分からないけれど、

なぜかそうしたくなる衝動がある場合、

それは未来という原因のせいかもしれないのである。

 

量子の世界では、

テレポーテーションもタイムトラベルも、

実際に起こっている現象なのだから、

逆因果という考えがあっても

ちっとも不思議ではないと私は思うのだ。

 

なぜなら私は一度だけ、たった一度だけ

実はこの目で見てしまったからなのである。

颯爽と歩く遠い未来の自分の姿を。

77歳になって尚、颯爽と歩く自分自身を、

私ははっきりと見てしまったのだ。

そして私はそうなるために、

今まで全力で生きてきたことに気づいたのだ。


 

あの日、自分の人生の原因を知ったことで、

私は安心して生きられるようになった気がする。

目の前にある一つ一つの出来事の理由が分かったことで、

安心して人生の流れに乗れるようになった気がする。

 そして未来の自分がさらに輝けるように、

今を精一杯生きようと思えたのである。

 

もしかしたらあの日見かけた未来の私は、

過去の私にエールを送りに来たのかもしれない。

ならば私は未来の自分に向かって、

これからも全力で生きるしかないのである。

あんな風に颯爽と歩き続けるために。


あの日見た私自身が、

なりたい自分の姿で本当に良かった。

 

 


・・・つづく・・・

 

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